2008/06/28

Radical Light Italy's Divisionist Painteras 1891-1910@National Gallery




1891年から1910年にかけてのイタリアの分割主義の画家を取り扱う、急進的な光展を、ナショナルギャラリーの特別展示室で見ました。ナショナルギャラリーは膨大な絵画コレクションを有していますが、センズベリー翼にある特別展示室は、パリののような膨大な広さがあるわけでなく、ほどよい広さのため、コンパクトながら内容の濃い展示が行われる場所です。今回は、イタリアの19世紀末から20世紀初頭、印象派から影響を受け、未来派がおこる直前ぐらいまでの作品の展示でした。

ですので、バッラ、カッラ、ルッソロ、ボッチョーニといった未来派の作家の若き日の作品に少し違和感を感じるかもしれません。その中で、私が一番気になっているのは、労働者の群像を描いたGiuseppe Pellizza da Volpedo(ジョゼッペ・ペリッツァ・ダ・ヴォルペード、1868-1907) の作品「第四身分」です。これは、ミラノのブレラ美術館に収蔵されていますが、ラファエロの「アテネの学堂」の群像表現と類似しています。とはいえ、私がこの作品に触発されるのは、昔見たイタリアのベルトリッチ監督による「1900年」という映画のオープニングにこの絵が採用されていたからです。また、この映画は、オペラ王ヴェルディの死のニュースから始まることも、気になります。ヴェルディは19世紀の人間であって、プッチーニになると20世紀的感性の人間であることを考えることになるというわけです。

ナショナルギャラリー前のトラファルガー広場には、像のない台座があり、現代作家の作品が設置されているのですが、今回はトーマス・シュッテの作品がModel for Hotelが、展示されていました。私は、2001年のフェルメール展の時に、展示してあった、レイチェル・ホワイトリードの作品が気に入っていますが、シュッテの作品は軽佻浮薄な感じがします。

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