2009/03/22

モンマルトル日記を閉じます

 3月19日深夜、東京谷中の自宅に帰りました。私は留学経験がないので、およそ1年の海外生活は初めてであり、とても得難い経験となりました。この経験は、同僚や学生の皆さんの配慮の上に成り立っていました。あらためて、そのことに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 3月20日、久しぶりに実践女子大学に行き、卒業論文を担当することが出来なかった学生さんたちの晴れ姿を見ました。今後は社会人として実践美々の看板を背負って社会のなかで活躍してください。ご卒業おめでとう。また翌日の謝恩会にお招きいただきありがとうございました。お土産でいただいた、シャンパンにJe ne sais quoi.の文字があり、とても感慨深いものがありました。美とは何かしら分からないもの、あいまいなもの、であり、その非合理性に対して、合理性を導入しようとするのが近代美学の根本問題でした。その動きのなかで、この言葉は重要な意味をもっていました。そういった授業の言葉を思い出して、それをデザインした謝恩会委員の皆さんに感謝します。
 さて、モンマルトル日記は帰国に伴い、ひとまず閉じることにいたします。このHPはそのまま、残しておきますが、今後は新年度の授業に連動するものを、新たに立ち上げることにします。一年間、このページを訪問していただいて、ありがとうございました。

2009/03/18

17日 とうとうラスト116回目のコンサートはヨナス・カウフマン

明日帰国、なのに夜はシャンゼリゼ・劇場へ ヨナス・カウフマンのリサイタル。プッチーニのトスカ、ラ・ボエームの名曲が歌われる。ただ、イタリアオペラに向いていないよう感じだった。

16日 バレエ ノイマイヤー振り付けマーラー3番

マーラーの交響曲第三番の音楽に合わせてのバレエ公演を、バスティーユでみる。
指揮者が×で オケも散漫なのだけど もしエッシェンバッハが振ると 踊れないだろうなあと思いながら見る。

14日 送別会

14日は アパルトマンの隣人たちと パリの友人たちを呼んでの送別会を企画 20名もの大宴会
二日前からおでんを仕込み  ちらし寿司に高級たらば蟹缶(三越のお歳暮モード)を混ぜ込んだもの6合  ゆず胡椒で味付けしたパスタサラダ、リンゴとレーズンとフェンネルをマヨネーズであえたシンプルサラダ、ルッコラにパルメザンチーズをスライスしたものとオリーブオイ ルであえたサラダ、オードブル各種、なぜかイカ大根里芋、里芋の味噌煮、野菜天ぷら(ズッキーニ、甘い芋、蓮根) ちくわの磯辺揚げ、切り干し大根のはり はり漬け、ほうれん草のおひたし、蓮根のきんぴら、ほっけ焼き、そして当然のチジミ。そのほか、持ち込みの鳥の砂肝のコ ンフィ さらに大阪人によるお好み焼きも出て 本当に大宴会でした。隣人たちが本当にサンパで良かった。

13日 トマス・クヴァストフ


13日は、シャンゼリゼ劇場で トーマス・クヴァストフのバッハとヘンデルのコンサートへ行く。
伴奏はベルリン・バロック・ゾリステン そういえばバッハを聴いていなかった、久しぶりに聴くと心が洗われる クヴァストフの生演奏は初めて、障碍は気になるけど、それよりも歌唱のすばらしさを堪能。

2009/03/17

備忘録 11日 12日


帰国直前でなかなか更新できません。備忘録的に・・・
11日 ミンコフスキーのコンサートへラ・ヴィレットへ、ペルゴレージのスターバト・マーテルとストラヴィンスキーのプルチネッラ、ペルゴレージは柔らかい演奏 ストラヴィンスキーでは、ヤン・ブロンの美声を聴く。
12日 バスティーユ最後のオペラ ウェルテル ヴィラゾン どうしたんだ・・・全く不調 テレビが入っているのに、これが記録されてかわいそ う。スーザン・グラハムのシャルロット よいけど、シャルロットの風情でない ケント・ナガノ素晴らしい指揮 オペラ座管 なかなか良い音出す。

2009/03/10

Vides展@ポンピドゥーセンター






いやーすごかった ポンピドゥーセンターのヴォイド展 つまり展示会場に全く作品を展示しない展覧会の回顧展、8つの展覧会が歴史的に回顧されるのだけど、部屋の入り口にキャプションあっても、中に入るとまったく展示物はありません。白い壁しかないのです。こんなことを出来るのは、ポンピドゥーセンターだけでしょう。そのくせ、カタログはとても分厚いもの・・・540頁も・・・
さすがのポンピドゥーでも こんな冒険の期間は一月ちょっとです。

ポリーニプロジェクト@サル・プレイエル




サル・プレイエルのポリーニプロジェクト第二弾、シュトックハウゼン・シェーンベルク・ブラームスの会に出かける。サル・プレイエルは今日が最後なので、例によって感慨にふける。数えてみると今日で22回目だから、結構足繁く通った方かもしれない。
このポリーニプロジェクト 一般的に退屈な、あるいは苦痛の現代音楽とポリーニのピアノの抱き合わせ販売のような印象をもつかもしれないが、周到 なプログラミングであることは確かだ。とはいえ、観客がどれだけそれを認識出来うるかは別問題。僕だって、シェーンベルクよりも、オールショパンプロのポ リーニを聴きたい。今日は、ピアノ曲7~9 までポリーニが弾き、ステージを去ってから、エトヴェシュ指揮クラングフォーラム・ウィーンでクロイツシュ ピール、ツァイトマッセ、コントラ・プンクテの三曲が演奏された。それらは作曲後50年が過ぎている古典であって、字義通りの現代の音楽とはいえないだろ うと思った。それを今回のプログラムではモデルニテとして再認識するのだろうが、教条主義的に陥りがちになる。それに比べて、幕間後のシェーンベルク三つ の小品と、ブラームスピアノ五重奏曲ヘ短調作品34の方が、モデルニテのリアリティを感じるのは皮肉だろうか?ところで、ポリーニのシェーンベルク 本当 に素晴らしかったのだが、会場の緊張感がなさすぎで閉口した。ブラームスは、ハーゲンカルテットのすばらしさもあり堪能できた。ブラームスのこの作品は、 若々しく情熱的な曲ではあるのだが、今日の演奏は鬼気迫るもので、異様なかんじさえした。 

ジェレミー・ロレールのモツレク


今日は、友人とグランブルバールのレバノン料理店でランチをとってから、久しぶりにマレ地区の画廊を巡る。自分の決めているコースを歩くが、パリコレの シーズンもあり、お世話になっていた画廊は展示はなく洋服がたくさん飾られていた。エマニュエル・ペロタンのような画廊クラスはさすがにパリコレの貸し会 場などにはならず、きっちりとインスタレーションしている。その後、4時半に、別の友人と待ち合わせをして、ルーヴル美術館の「空の扉」 : 古代エジプトにおける世界観展を見る。
http://www.louvre.fr/llv/exposition/detail_exposition.jsp?CONTENT%3C%3Ecnt_id=10134198674118577&CURRENT_LLV_EXPO%3C%3Ecnt_id=10134198674118577&bmLocale=ja_JP
これらの展示物は、通常展示されているものだが、テーマ設定されて特別展となると、ライティングも良くなり、コンパクトな説明によって、理解しや すくなる。無論、大英博物館などからの作品も加わるが、基本はルーブルのコレクションの再構成。その後、常設展示を少し見てから、友人と別れ、シャンゼリ ゼ劇場へ。
ジェレミー・ローレル指揮のモーツァルトのコンサート、パリはここのところ モーツァルトづくしの観がある。オペラでフィガロとイドメネオ、オ ペラ座のバレエはモーツァルトの音楽を使用、そしてこのコンサート どうせ空いているだろうと思ったら、なんと超満員 いつもの移動はままならず素直に聴 いていると、前半の魔笛序曲とクラリネット協奏曲は、うまくいえないのだが違和感を感じた。クラリネットもほころびが目立ち、第一楽章のあとに拍手する観 客???つまりは、集中力もなくなって ぼーっと聴くことに
後半のモツレク 各ソロはまずまず 合唱も歌い進むにつれて 調子があがる。オケは、最初は鈍い音というか、ピリオド奏法の響きの濁りを感じて つらかったが、やはり曲が進むにつれ、ローレルはテンポを速めにして、一気にこの曲を仕上げるような感じだった。それはそれで、良いのだがその分軽い感じ になってしまう。それにしても、ローレルはフランスで人気があるようだ。若手の勢いというものは、強く感じる。それに甘いマスクだし。

イドメネオ@ガルニエ



手元にはガルニエのチケットが残っていないということは、今回の滞在で最後のガルニエ ということで、少し感傷的になる。折角だから サロンの写真でも撮ろうと思っていたら、ディナーの準備で入場ができなくなっている。観光客で初めてガルニエだったら、がっかりするだろう。
それはさておき、リュック・ボンディの演出は賛否両論が出るだろうが、否定派が優勢になるかもしれない。歌手ではイドメネオのポール・グローヴズ 多少難があるも美声は魅力的、イダマンテのディドナートも好演、エレットラのドゥランシュ もっと狂乱してもいいのだが、今日は抑え気味?イーリアのカミ ラ・ティリング なかなか オケも良いのだが、やはり演出につきる。

ル・コルビュジエの自宅へ




3月3日 ル・コルビュジエのアトリエ兼自宅のアパルトマンを訪問する。パリ市の外れ、ブーローニュ・ビヤンクール市に位置する。前回の訪問から7年ぐらい経っているのだが、以前は予約の電話が必要であったが、最近はその必要がない。しかし、グループが入っていたため、入場に1時間ぐらい待たされる。仕方なく、近くのLCが設計した家を見学をする。
森美術館の展覧会では、画家ル・コルビュジエのアトリエ部分の等寸の模型が作られていたが、石壁や煙道などの質感は再現出来るはずもなく、やはりここに来ないと話にならないと思った。

3月4日 パリ管 マーラー5番 パレ・ド・トーキョーetc






午後からパリ市近代美術館のキリコ展とJimmie Durham展を見る。キリコの作品をこれだけじっくり見るのは初めてかな・・現代美術の方は落下してくる石のフェチ系なのだが、得るところは少ない。頑 張って、パレドトーキョーの特別展にもはしごする。ここくだらないと思っていたが、今回の展示は大規模で、ばかばかしくも興味深い。その後、少し時間が あったので、シャンゼリゼまで行き、デンマークの家で「持続可能性の建築」展を見る。はいはい いつも通りです。その後、テルヌのカフェで早めの食事(オ ムレツを久しぶりに食べた)をして、サルプレイエルのパリ管のコンサートへ、パリ管を聴くのはこれが最後となる。トマス・ハンプソンがキャンセルとなってディートリヒ・ヘンシェルに変更となった。丁寧な歌唱だが、今日は声量が乏しく感じ た。次にマーラーの5番、エッシェンバッハの指 揮は、魔術師のような指揮ぶりで、例によって癖のあるマーラー、この人の指揮で7番や6番も聴いてみたかった。

フィガロの結婚 二回目


フィガロの結婚 の2回目、今回は余りよい席でなかった。平日だから簡単に席を移動できるかと思ったのだが、甘かった。その分余りよく見えない席で、音楽に集中できるというもの 負け惜しみ オケは今回の方がミスが少なく、歌手陣は伯爵夫人のM・コヴァレフスカもさらにできが良く、至福の時間を過ごす。

2009/03/07

ゲンスブール展からYMOへ

今日からはじまったルーヴル美術館のエジプト関連の企画展を見た後、パレロワイヤルのカフェで休憩した。そのとき、友人とラヴィレットで会期延長となったゲンスブール展の話題になった。80年代から彼の音楽は本当に良く聴いいて、いろいろと彼関連の著作や資料なども集めたこともあり、ラヴィレットの展示は、今ひとつかなあという話になったのだが、そういえばここからすぐそばのパッサージュ=ギャルリー・ヴェロ=ドダの楽器屋で、父セルジュが娘シャルロットにピアノを教えている映像があることを思い出した。その映像は、ラヴィレットでも流れているのだが、そこから急にレオス・カラックスのボーイ・ミーツ・ガールで、ゲンスブールJe Suis Venu Te Dire Que Je M'en Vaisのカヴァーが流れていることを思い出した。




これがオリジナルのゲンスブールなのだが、カヴァー版が流れるカラックスの映画が急に見たくなり、youtube で見つけることが出来なかった。しかし、演奏風景のクリップ↓を発見する。


ちなみに、この曲はアラン・レネの映画「恋するシャンソン On connait la chanson.」の中でも使われている。その使われ方はとても面白い↓25秒前後 ケーブルテレビで放送されるみたいです。


ところで、この曲をカヴァーをしているのはJo Lemaireという女性歌手なのだが、音楽は80年代のテクノ調に仕上がっている。この映像を探しているときに、とても懐かしく面白い映像を発見それは、YMOのこのビデオ カセットテープが懐かしい。

2009/02/27

アルバート・ヘリング@オペラ・コミーク座



ルーアンのオペラとの共同製作のブリテン作曲アルバート・ヘリングを見る。
指揮はアクセントゥス率いる、ロランス・エキルベイ この人は人気ものだけど、アンチファンも多くてブーイングの嵐になるときもある。と ころが、今回はそつなくまとめて、なかなかよろしい。考えてみれば、こちらに来て一番最初のコンサートはアクセントゥスによるフォーレのレクイエムだっ た。一年たって元に戻った感じ。
今回の演出は、監視ビデオが小道具として使われ、オペラとビデオの関係性に注目している私としては、良い事例をみたような気がする。キャストは以下の通り。外れがない。演出も、三人の子供の使い方が面白かった。
Lady Billows Nancy Gustafson
Florence Pike Felicity Palmer
Miss Wordsworth Ailish Tynan
Mr. Gedge Christopher Purves
Mr. Upfold Simeon Esper
Superintendant Budd Andrew Greenan
Sid Leigh Melrose
Albert Herring Allan Clayton
Nancy Julia Riley
Mrs Herring Hanna Schaer

フィガロの結婚@シャンゼリゼ劇場





今僕が世界最高の指揮者だと思っているマルク・ミンコフスキーと彼が率いるレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーヴルがピットに入ったモーツァルト「フィガロの結婚」を、シャンゼリゼ劇場で見た。2001年の制作されたもので、今回が3回目の再演ということなので、いわばスタンダード化した演出なのだろう。Jean-Louis Martinotyの演出は、奇をてらうことなく正統的なもの。既にNHKでも2004年の再演が放映され、DVD化もされている。初演から2回までの再演の演奏を担当していたのが、ルネ・ヤーコプス指揮コンチェルトケルン、またCDでは伯爵(サイモン・キーンリィサイド),伯爵夫人(ヴェロニク・ジャンス),スザンナ(パトリシア・チョーフィ),フィガロ(ロレンツォ・レガッツォ),ケ ルビーノ(アンジェリカ・キルシュブラガー)という豪華キャストのCDが発売されていて、これは本当に素晴らしい演奏だった。得に、 ニコラウ・デ・フィゲイレドが担当する通奏低音が本当に素晴らしく、私の愛聴盤となっている。
今回のフィガロでは、それを乗り越えるかということが問題になるかもしれないが、全く別のものと考えて見た方がよさそうだ。今回の配役は、伯爵P・スパニョーリ、、伯爵夫人M・コヴァレフスカ、スザンナO・ペレチャトコ、フィガロにV・プリアンテ、小姓ケルビーノA・ボニタティブスというもの。ヤーコプスのCDに比べれば劣るが、伯爵以外は新進の歌手たちの活きの良さを感じた。得に伯爵夫人のコヴァレフスカ、2007年の新国立劇場でのフィガロでも同役を歌ったが(このときはパスして聴いていない)、最近はメットの常連になっているのも納得する。さて、ミンコフスキーだが、第三幕の結婚式における舞曲の場面など、彼の美しい指揮を見ながら、この曲を再び聴けたことに感謝の気持ちみたいなものを感じることになった。

2009/02/26

ペール・ラシェーズ墓地 その4 文学者と哲学者


メルロ・ポンティの墓

オスカー・ワイルドの墓には サロメを意識してか キスマークがたくさん

マルセル・プルーストの墓

アポリネールの墓

ペール・ラシェーズ墓地 その3 芸能人など


ジャズ・ピアニスト ミッシェル・ペトルチアーニ 大好きだったのだけど、しばらく聞いていなくて亡くなっていたことも知らなかった。


エディット・ピアフの墓

イヴ・モンタンとシモーヌ・シニョレの墓 プレイボーイのモンタンは泣かせた妻と一緒に眠っています。

ペール・ラシェーズ墓地 その2


スーラの墓、そういえばグランドジャッド島を地下鉄の地図で見るのだが、現在の状況を確かめに行っていない。

ジェリコーの墓 メデュース号の筏のレリーフがあります。

見よ!この堂々とした感じを! ドラクロワの墓
次は美術家たちですが、ドラクロワの墓は堂々としています。立派でした。

ペール・ラシェーズ墓地へ その1 作曲家たち


ベルカントオペラの ベッリーニの墓

エネスコの墓

プーランクの墓

天才! ビゼーの墓

ショパンの墓 繊細な感じがする

我らがロッシーニの墓

まだ行ったことがなかったペール・ラシェーズ墓地へ行く。地図をもらい、事務所から近いカミーユ・ピサロの墓を目指す。ところが、地図がアバウトすぎて見つからない、ピサロはパスと宣言して、写真家のナダールを目指すが、見つからない 天気も悪かったので、アバウトに回ることにして、有名どころの墓参をしました。最初は作曲家たちです。

2009/02/22

Notorious展@Le Plateau


会期末の近い、Notorious展を見に、久しぶりに19区のプラトーへ、展覧会はヒッチコックのNotorious 汚名にインスパイアされた展覧会。ここ数年のイル・ド・フランスのFRAC(地域圏のための現代美術のための基金)のコレクションされたもの。とはいえ、汚名にこだわらずに、展示をみると最近の16mフィルムの作品が三つあり、ある種の反動のような気がした。面白かったのは、Morgan Fosherの()という作品、時代も国もバラバラのフィルムの断片をつなぎ合わせたもので、同じような作品はビデオでもあるが、16mで無声の作品は初めて。

チュミの執念



ラ・ヴィレット公園の赤いフォリーは、80年代の都市計画のエポックメーキングな出来事だったが、それから20年経ち、その公園の有効性は微妙なものになっている。アルセナーレではトラム展と別に、19区の運動場と、学生寮のコンペの展示があり、その運動場のコンペには、チュミやペローらが参加していた。面白いのは、チュミだけが隣接するラ・ヴィレット公園との連結を意識したプランになっていること・・そして、赤いフォリーは執念深くマッピングされることになる。それにしても、駐車場に作られることになる、ジャン・ヌーヴェルのフィルハーモニーの形がいやらしくかんじる。

トラム展@パリ市都市計画博物館





アルセナールの都市計画博物館で開催中の、トラム展を見る。パリ市がトラムの3番線をポルト・ドゥ・ラ・シャペルまで延伸しようという計画の展覧会だ。フランスは、ストラスブールの成功をきっかけとして、全国各地でトラムルネッサンス事業が盛んで、それを軸とした都市計画が興味をひく。ストラスブールもトラムを導入した際に、アートを一緒にインストールしたが、このブログでも紹介したように、パリもトラムのためのアート作品をインストールしている。この展覧会では計画図のなかに、既にアートのための場所も確保されていて、その意気込みを強く感じる。