2008/06/27

サイ・トゥオンブリー展@テート・モダン

永遠の落書き画家?サイ・トゥオンブリー の展示をテート・モダンで見る。こんなに彼の作品を集中的に見るのは、初めてで限られた時間しかなかったことが惜しまれた。彼は、50年代アメリカで教育を受け、ラウシェンバーグらと近い関係にあった。その後、イタリアに移り住み、ヨーロッパの作家とアメリカの作家との狭間を生きることになる。イタリアでの生活は、彼の作品の文学性を決定づけるのだが、見た目にはただの落書きにしかみえないかもしれない。むしろ、オートマティスム的なドローイングによる形態の自由さの方が目につくかもしれない。今回の展示では、レンゾ・ピアノが設計したことで話題になったヒューストンのメニル・コレクションの作品も多く展示されていて、見応えがあった。
そのうち、1988年のヴェネチアビエンナーレ イタリア館の出品作など、純粋に美しい作品だと思った。また、最後の部屋に飾られていたヴァーミリオンのみで描いてあるバッカスという作品は、イラク戦争を契機にしているとのことだが、まだまだ現役で力強い色彩と、線に魅了された。

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