2008/06/30

飛行機に乗り遅れるなんて

 その悪い兆しは地下鉄から始まっていた。順調にアンヴェール駅に着くとバルベス方面のトンネルで列車が停車している。その列車がやっとホームに入るとともに、ピガールからの列車も到着した。やれやれと思い、列車に乗り込むとバルベスで止まってしまった。ブランシュまで行ってくれれば、地下鉄に乗り換えずにダイレクトに北駅に行けるのに、そこで時間をロスした。それでも順調に北駅に着き、ロワシーまでの急行列車に乗車し、ターミナル2Fにも難なく到着した。Eチケットなので、自動チェックイン機にフライングブルーカードをいれれば、搭乗券が印刷されるはずだった。しかし、プリンターの故障で、隣の機械に移動し、それで5分ぐらいロスしたのだろうか?しかし、まだ出発まで一時間あるし、荷物を預けるのもそんなに並ばすに出来た。 それから悪夢が始まった。出国手続きの長い列に並ばなければならなくなり、まあ大丈夫だろうと高をくくっていたが、ここは羽田でなかった。荷物を預けているから名前を呼ばれるわけでもなく(そんなもの聞こえないだろうし)、恐ろしい程までの非生産的な順番待ちに並ばざるを得なかったのだ。また、靴を再検査しなければならなくなり、それで2~3分ロスしたのも痛かった。それでも、みんなあと5分しかないんだといいながらも、みんながみんな5分しかないような状況であり、ソフィアに行くロシア夫人はフランスの悪口を本当にののしるように言っていて、何か運命共同体のような連帯感が列に生まれていた、しかし、そのときはまさか乗り遅れるとは思っていなかったので、なるようにしかならないなんて思っていた。また、運が悪かったのはバスで飛行機にまで行かなければいけない便であったため、やっと中に入って搭乗口までダッシュしても、飛行機が搭乗口に直接繋がっているところより早く閉まったようなのだ。 飛行機に乗り遅れるのは、二度目だ。一度は、フィレンツェの空港で、11時と13時を勘違いしていて、12時に行ったら既に飛び立っていた。運良く13時の便に乗れて、バスティーユのオテロ(ゲルギー)を聞くことが出来たが、今回は午後2時からのマチネ ミンコフスキーが振るフィデリオは聞けないかもしれない。(今暇で空港で書いている)13時5分発の飛行機は、チューリヒ空港にオペラが開演してから35分後に到着する予定。第二幕からでも見られたら良いが、無理だろう。このオペラを見ると、見逃すことになるチューリヒのル・コルビュジエセンターでも見るしかない。  

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