2008/09/19

ダニエル・ガッティ指揮フランス国立管弦楽団@シャンゼリゼ劇場



劇場には、誇らしげに「春の祭典」初演の歴史が記されている

モーリス・ドニの天井画も必見
フランス国立管弦楽団の新しいシェフ=ダニエル・ガッディのお披露目公演をシャンゼリゼ劇場に聞きに行った。曲目は、前半がドビュッシーの「牧神の午後の前奏曲」「海」休憩はさんで、メシアン「微笑み」そしてストラビンスキーの「春の祭典」という、フランスの直球勝負的なもの。
前半のドビュッシー、特に牧神は、テンポが遅く、こってりとした演奏だった。そのぶんこの曲独特の色彩感や芳香に乏しく、これが新しいシェフの流儀なのか?と思うことに。海も同様なのだが、アンサンブルが乱れることもなく、手堅くまとめた印象をうけた。
後半最初のメシアンは、先週聴いたパリオペラ座管より完成度が高く、聞いていて楽しかった。そして、この劇場で初演された名作を就任して最初のコンサートにもってくるのは、ある種挑発的な感じがするが、これは熱演であった というか 熱演にならざるを得ないのであり、観客は熱狂していたが、私は少しさめて見ていた。今日の曲からすれば、弦の弱さを感じてしまったからだ。

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