2008/09/12

ジョナサン・ノット指揮パリオペラ座管@サル・プレイエル

7月に日本公演をしたパリオペラ座、オーケストラは普通はバスティーユとガルニエの二つの劇場があるから、2組に分かれているという。しかし、日本公演に行きたいメンバーと行きたくないメンバーが、それぞれの組にいたので、行きたい人を募っての来日公演だったという。今回の日本公演のチケット代が高いのは、オケのユニオンが強く人件費が高騰していたからという噂を聞いたが、まあ日本に行かなかった人は夏休みが少し長くて、日本に行った人は夏休みが少なくなっても、収入が良かったのだろう。
さて、パリオペラ座の本格的な開幕は、24日のリゴレットからである。というのも、9月の公演は、ボリショイ歌劇場と、ニューヨークシティバレエの引っ越し公演だからだ。バレエの方は、オケが参加しているが、まだきっとバカンス気分が抜けきらないのだろう。今日のコンサートは、最初ぴりっとしなかった。

今日のコンサートは、イギリスのジョナサン・ノット指揮により、生誕100年のメシアン「微笑み」そして、マーラーの交響曲第9番というもの。会場はサル・プレイエル。
2階バルコンのチケットを購入していたのだが、会場に着くと2階は閉鎖して1階のオルケストルへどうぞという。つまりチケットが売れなかったようなのだ。20ユーロの席から60ユーロの席へ、飛行機でいうとビジネスにランクアップされた感じだが、この席の音響は今ひとつに感じた。2階バルコンの方が良いのではないかとさえ思ったのは、オケのせいかもしれない。
ノットはバンベルグ管で活躍していて、現代音楽に積極的な指揮者だが、メシアンも得意とするのだろう。しかし、初めて聞いたので、評価は良くわからない 
次にマーラーの9番、対面配置で暗譜で指揮していたのだが、最初から管の事故が目立つ、弦も各部が明瞭になるのはいいが、マーラー特有の雑然さのみが強調されるようだった。これからどうなるかと思っていたら、3楽章の集中力のある演奏でまとまり、最後のアダージョはとても美しかった。特に、音が消え入るようなラストは対面配置の効果があったように思えた。

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