2008/09/09

オペラ座日曜日のコンサート 室内楽の夕べ



開演前、オペラ座のテラスからルーブル方面をみると、夕陽がきれいだった。

パリのオペラ座はボリショイ歌劇場と、ニューヨークシティバレエの引っ越し公演で開幕した。二つともあまり興味がもてず、とりあえず私の今シーズン最初のオペラ座は、日曜日の室内楽コンサートとなった。日曜日の20時30分開演の遅いコンサートで、ヤナーチェクの弦楽四重奏曲第二番「秘密の手紙」モーツァルト弦楽四重奏曲第19番「不協和音」そしてシェーンベルグの弦楽四重奏曲第二番の三曲。オペラ座管のメンバーとアトリエリリックのソプラノで演奏された。


Hye-Youn Lee, soprano - Eric Lacrouts, Cyril Ghestem, violons - Etienne Tavitian, altoMatthieu Rogué, violoncelle


これも、モルティエ総裁のプランなのか、日曜日のガルニエを低料金で満員にして、若手演奏家を育て、現代曲を積極的に取り上げるというもの。21ユーロの他10ユーロの席もあるが、オペラ座の見学が8ユーロであることを考えれば、オペラやバレエの都合がつかなくても、観光気分で中を体験してみたいという人にも手頃なコンサートのため、無知なアメリカ人観光客の傍若無人ぶりに辟易することもあるが、今回のコンサートはそんなことはなく、熱心な観客だった。


コンサートは、一番有名な「不協和音」は演奏が難しいのだろうと思った。どうにかしてモーツァルトに仕上げようという熱意は感じるも、モーツァルトのニュアンスは伝わってこない。それに比べ、ソプラノ独唱が入り、無調時代の始まりというシェーンベルグの演奏の方がしっくりしていた。韓国出身の美人歌手のソロも良かったが、この三曲の演奏を聞くための集中力がとぎれそうになった。

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