2008/07/24

L'Argent @Le PLateau=Frac Ile-de-France




ここは写真撮影できないので、ガラス越しに折れ線グラフが確認できるでしょうか?

19区のビュトショーモン公園の横にある、ル・プラトーで開催中の「お金展」を見に行く。お金に関係する現代美術の作品を集めたグループショーで、企画者のセンスが光るてんじというか、とても面白かった。群馬の白川昌生さんの作品とも通じる表現が多いのだが、気になったのはジル・マエの作品だ。無料、贈与、交換、オルタナティブという仕切りでの展示で、90~91年にポンピドゥーセンターで開かれた「芸術と広告」展の出品作をみることが出来た。この展覧会は、セゾン美術館にも巡回したが、ジル・マエの作品は、そのとき販売されたビデオの中でしか知ることが出来なかった。マエは観客からお札を寄付してもらい、そのカラーコピーをとり、寄付者のデータを作成し、お金がアートと交換される様をコンセプチュアルに見せた。その寄付者名簿には、ダニュエル・ビュランの名があったりして、面白いのだが、日本だったらその時点で犯罪行為となるのだが、フランスだとどうなのだろう。ただし、コピーされたお札には「にせもの」という文字が印字されるようになっていたが・・・芸術Artと人々Gensを結びつけるのがargentという語呂合わせでもあるのだが、18年前にはとても興味深く思った作品だ。


また、この頃は日本円が強くて、General Ideaという作家グループは、Yen Boutiqueというオブジェを制作していたが、バブル経済破綻以降長く続く円の低落状況では、皮肉にしか見えない。この当時日本では、Ideal Copyというグループがいて殆ど同じような表現をしていた。今考えると、同時代的というかパクリというか、考えること一緒ということなのか?展示室の壁にはMatthieu Lauretteによる、ユーロvsドルという換算レートを折れ線グラフで示した作品が描かれていた。ユーロは鰻登りで、その横に没落したYenBoutiqueがあるのは、皮肉というか、嫌がらせのようにも思えるのは、生活費を切り詰めて生活している日本人のひがみというものか?

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