2008/05/12

パリオペラ座=Mat Ekのソワレ

ルグリら
ニコラとダニエル
今日はバルコン席で観覧
バルコンは6名定員、私は3列目の安い席、前の2席の頭が気になるので、立って見ました。

シャガールの天井画です。

 スウェーデンのマッツ・エクが振り付けたバレエ作品二作品の会に行ってきました。


 以下プログラムと配役です。


11 mai 2008 à 14h30


LA MAISON DE BERNARDA Bernarda Manuel Legris La servante Marie-Agnès Gillot La soeur ainée Laëtitia Pujol Hunchback Clairemarie Osta La jeune soeur Charlotte Ranson 1ère jumelle Aurélia Bellet 2ème jumelle Amélie Lamoureux Un homme Stéphane Bullion Un technicien Andrey Klemm


UNE SORTE DE… 1er pas de deux Nicolas Le Riche - Nolwenn Daniel 2ème pas de deux Benjamin Pech - Miteki Kudo


 最初の「ベルナルダの家」は、ガルシア・ロルカ原作のバレエ、父親の死後(父親は舞台右に銅像として登場)、専制的な母親に隔離されて育てられた5人の娘の話で、8年後に長女の婚約者が現れると、姉妹達はその彼にあこがれてしまう。ところが、彼と末娘は恋に落ち、母親は長女との結婚を強行しようとすると、末娘は首つってしまうというお話。最後に、天井から首をつった娘がおちてきて、皆が伏して幕となる。その母親はルグリが演じているのだが本当に厳格で恐ろしい様を熱演していた。


あと、ここでルグリを見るのは最後かもしれないと思うと何か切なくなる。


次の「UNE SORTE DE… 」は、幕があがると、ニコラ・ル・リッシュが観客に背を向けてねている。グレツキの曲(小レクイエム)に合わせて、右手をピアノを弾くみたな動作からはじまる。このグレツキの曲がなかなかよろしい。ミニマルな音楽に合わせながら、ニコラは客席の方に向かい、最前列に座っていたノルウェン・ダニエルを舞台に運びあげ、最初のパ・ド・ドゥが始まる。このとき、ニコラとノルウェンお性別は男女逆となっていて、最終的にニコラはノルウェンを大きな旅行鞄のようなものに詰め込み、小さい門の中にはいる。すると、門があった壁の緞帳があがり、その奥に壁があらわれ、たくさんの風船だけが見える。その風船は割られ、壁の背後にいたダンサー達の顔もでてくる。このとき、曲は激しいものとかわり、混乱のなかで、第二のパ・ド・ドゥへといった具合。そして、先の旅行鞄が再びあらわれ、中に詰め込まれたノルウェンは女性に変わり、混乱のなかでニコラはごろごろと舞台前方に転がると、最初の緞帳が降り最初のグレツキの曲が再び流れ、今までの出来事は何だったのかしら?って感じで幕となる。


 正直言って熱心なバレエファンではないが、そんな私でも知っているルグリ、ニコラの男性エトワールの共演なのだから、日本の女性バレエファンからしたらたまらない作品なんだろうなあと思った。マッツ・エックの作品は、既成のバレエの破壊をもくろむもののようだが、とてもわかりやすく、美しい舞台で、二日続いた難解な現代音楽に疲れた耳と目には良い刺激になった。

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