2008/05/25

ベルリンフィルのコンサート ベルリンビエンナーレ



24日、朝からベルリンビエンナーレを見るため、zooから200番のバスにのる、フィルハーモニー前のバスのモニュメントをチェックするために下車すると、多くの人が並んでいる。聞くと、火事でキャンセルになったコンサートをまとめて、森の中のヴァルトビューネでコンサートを行うという。チケット争奪戦に敗れていたが、ひょんなことからコンサートチケットを得ることが出来た。良くNHKbsで放送されている、ベルリンフィルの夏のコンサート会場にも興味があり、30ユーロというチケット代は高価に感じたが、行くことにしたのだ。
フィルハーモニーの前には、そこから収容所に送られてバスをモチーフにした負のモニュメントが作られていて、その隣の、リチャード・セラのモニュメントと対称的だった。
ベルリン・ビエンナーレはミース・ファン・デル・ローエ設計による、ガラス張りの新国立ギャラリーの一階部分他、市内3カ所で開催されていた。今回で、5回目を迎えると言うが、規模は他の国際展に比べると小規模、作家もビッグネームがなく、少し寂しい感じがした。パリに帰ってから、まとめて報告することにします。
ヴァルトビューネは、ベルリンのオリンピックスタジアムの横にあり、すり鉢状の野外劇場で、正直クラシック音楽を聴くような場所ではない、プログラムは、ポリーニがピアノを弾く、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第四番、休憩後に、ベルリオーズの大局「テ・デウム」というものだった。最初に、何か猿が出てきたと思ったら、サイモン・ラトルで、今回の火事のこととを詫びて、アバドとポリーニを紹介して、コンサートは始まった。
うーーーん、PAからのベルリンフィルの音は、正直いって厳しい。最初のピアノ協奏曲は、逆光でサングラスしていてもまぶしいぐらいで、大変だった。それでも、熱狂的なファンが喝采を送っていた。休憩後、ビールを買いに屋台へいくと、長蛇の列だったのであきらめ、ベルリオーズを聞く、この曲は、少年少女合唱団、ベルリンとミュンヘンの放送合唱団も加わり、美貌のオルガニスト、そしてテノール歌手のソロといった編成だった。ベルリオーズ特有の音楽と、森の鳥の鳴き声、風の音が混じり合い、さらには子供の泣き声まで混じり合い、不思議な経験をした。ヴァルトビューネでのコンサートはベルリン市民にとっては、ピクニックであり、テ・デウムという宗教曲なのに、となりのおばさんはサンドイッチを食べ、おじさんはビールを飲みながらの鑑賞となっている。これは、どうかと思う一方、ベルリンフィルあるいは、クラシック音楽が日常化しているという証のように思え、興味深かった。

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