2008/05/19

ポラスキのブリュンヒルデ


 夕方でファッションマンガを引き上げ、パリに戻り20時からのバスティーユでのコンサートに出かけました。ドイツの中堅指揮者Thomas Hengelbrockによるコンサートで、デボラ・ポラスキーが二曲歌いました。 
プログラムは以下の通り

LUDWIG VON BEETHOVEN Coriolan, ouvertureコリオラン序曲
HECTOR BERLIOZ La Mort de Cléopâtre, cantateクレオパトラの死
休憩
FRANZ LISZT Héroide funèbre, poème symphonique交響詩 英雄の嘆き
RICHARD WAGNER Götterdämmerung, monologue final de Brünnhilde
神々の黄昏よりブリュンヒルデの最後のモノローグ 


前半のベートーヴェン、ベルリオーズ 結構退屈でした。ポラスキのベルリオーズも、私には心地よいものではありませんでした。休憩後の一曲目、リストも久しぶりに聞くロマン主義のオーケストラ曲で、耳障りは良いのですが、曲自体駄作に感じて、心がはいりません。そして、ただこれだけを聞きに来ても良いと思っていた。ポラスキのブリュンヒルデ、かなりやばいです。ワーグナーは麻薬です。どんどん、指輪の世界の中にひきこまれていきます。ポラスキが指輪を見つめさらに自己犠牲のシーンへと引き込まれ、カタルシスを感じることになります。なんと崇高な音楽なんだろうと・・・

このポラスキは、世界で一番のブリュンヒルデの歌い手と言われている人です。たった3200円で、こういった名演に接することが出来るのは、ユーロ高の現在、唯一お得な感じがすることかもしれません。

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