2008/05/23

トーリードのイフィジェニー@パリオペラ座 ガルニエ


オケピの右側にアクサントゥスが陣取っています。
休憩に入っても、舞台では養老院の女性達がケーキを食べています。


今日は上の方の席だったので、シャガールが間近に見えました。

オペラ座に来る途中、デモ行進していて、オペラ座周辺は交通混雑していました。

18世紀のグルックの手になる「トーリードのイフィジェニー」を見ました。


あらすじは、このページを参考にしてください。





キャストは以下の通り
Direction musicale Ivor Bolton
Mise en scène Krzysztof Warlikowski
Décors et costumes Malgorzata Szczesniak
Lumières Felice Ross
Conception vidéo Denis Guéguin
Chorégraphie Saar Magal
Dramaturgie Miron Hakenbeck



Iphigénie Mireille Delunsch
Oreste Stéphane Degout
Pylade Yann Beuron
Thoas Franck Ferrari
Diane Salomé Haller
Iphigénie (rôle non chanté) Renate Jett


Première Prêtresse Catherine Padaut*
Deuxième Prêtresse Zulma Ramirez*
Un Scythe/ un Ministre Jean Louis Georgel*
Une Femme grecque Dorothée Lorthiois



Freiburger Barockorchester
accentus Direction Laurence Equilbey





ポーランドの演出家Krzysztof Warlikowskiによる、読み替え演出で、何故か養老院を舞台としていて、主役のイフィジェニーの年取った役の女優さんが、歌を歌う若いイフィジェニーとは別に舞台で演じていました。また、合唱は私がパリで一番最初に聴いたコンサートだったアクサントゥスの皆さん、当然指揮者は麗しきローランス・エキルベィが担当、オーケストラは座付きオケでなく、古楽のフライブルガーバロック管で、いわゆるピリオド奏法による演奏であった。指揮者のボルトンは、太っていて頭の毛も薄く、古楽のスター達と比べて、顔立ちで損しているような感じだった。
このオペラの実演は、初めてだったのでミンコフスキー指揮ミュジシアン・デ・ルーブル・グルノーブルのCDを予習していたのだが(今回の上演で歌うミライユ・ドゥランシュとヤン・ブロンが参加している)、その溌剌とした演奏と比較してしまうと、ボルトンの演奏には、ひらめきのようなものがなく、堅実な感じだった。また、必ずしもアクサントゥスや歌手とのバランスも良いわけでなく、ひたすらパリでミンコが振るべきものなのだと確信してしまった。
今回は、写真でもわかるように、アンフィテアトルという正面だけど最上階での鑑賞だったのだが、前の席との間隔が狭く、足を伸ばすこともできず、とても不自由な気持ちになった。これがワーグナーだったら、きっとエコノミークラス症候群になってしまうだろう。
明日からベルリンに行くので、詳しく書くのはやめて、最後のカーテンコールでの話で終わりにする。それは、フランスの西本智実=エキルベイへに対するブーイングのすごさを目の当たりにしたからだ。この席は、コアなマニアが座る席でもあり、彼女が出てきて待ってましたとばかりに、ブーの声があがり、それに対して、エキルベイ派のブラボーが応酬するといました。
私は、ミンコフスキーのオッフェンバックものの常連であるヤン・ブロンの甘い声に魅了されました。タイトルロールのドゥランシュも、今まで何回か聞いていますが、ナタリー・デセイのような花がないので、今ひとつでした。

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