2008/11/25

アンナ・ボレーナ@シャンゼリゼ劇場




大野和士さんが音楽監督になったリヨン歌劇場で上演されたドニゼッティ「アンナ・ボレーナ」のコンサート形式上演があり、シャンゼリゼ劇場に出かけた。今月は6回、先月も5回通っているこの劇場だが、そのなかで一番の入りだった。いわゆるイタリアオペラのベルカントものの公演が少ないからなのか、観客は待ってましたとばかり、熱狂的にブラボーやブーイングが飛び交っていた。
今回の上演は、ベルカントのスペシャリスのエヴェリーノ・ピド指揮によるもので、音楽はしっかりとイタリアしていた。男性歌手人、そしてズボン役のメゾも良かったのだが、この曲はやっぱり、アンナとジョヴァンナと、国王を巡る二人の女性の輝かしい歌に酔いしれたい。アンナはアルバニア生まれのエルモネラ・ヤホ、そしてジョヴァンナはイタリア生まれのソニア・ガナッシ。ヤホは美形のソプラノということなのだが、なかなか気の荒そうな感じでした。ジョヴァンナがアンナに国王との不倫について告白するところの、怒りの表情など鬼気迫るものでした。そして、その表情に対応するように、声量があってドラマチックな歌唱となるわけです。無論、ただ叫んでいるわけではないのですが、王女としての品があまりにもなさ過ぎる・・笑・・また、所謂「狂乱の場」ではもっと狂って欲しかった それに比べ、不倫を告白するジョヴァンニの複雑な気持ちをガナッシは良く表現していました。








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