2008/11/21

シャンゼリゼ劇場のコジ 2回目


シャンゼリゼ劇場では、先月若手指揮者ローレルによるすばらしい「フィガロの結婚」を聞いたばかりだが、同じく若手のジャン-クリストフ・スピノージによる「コジ・ファン・トゥッテ」はどんなものかと初日を聞いたが、全く駄目だった。ただ、初日は、オペラグラスを忘れて 歌手の演技の表情や、結末の部分が良くわからなかったので、たった5ユーロの券だけど、再度購入して18日に聞き直した。

席に余裕があり、下におりて、オケの真上ぐらいで聞いたのだが、ペットボトルを下に置きながらの指揮なんてみるのは初めて、スピノージはジョギングをしているように、心地よさそうに指揮をする。しかし、そこから流れてくる音楽はモーツァルトのそれでなく、自己満足的なものでしかない。

今回の演出はコメディ・フランセーズの人だったこともあってか、演技に関しては細かい指示があり、歌手も良く対応していた。問題は、ラストの解釈となるのだが、結局二組の若者は、それぞれの鞘に収まる分けでもなく、一瞬扮装していた時の別の恋人を選ぶわけでもなく、それぞれが別離するような形で舞台を去っていった。また、そのとき舞台奥の幕があがり舞台裏が見える仕組みとなっている。そして、最後にアルフォンソがデスピーナにお金の袋を投げておしまいというもの。お金が最後というのが後味の悪さをもたらすことなる。

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