2009/01/12

ネーサン・ラーナー展@ユダヤ歴史博物館

L'héritage du Bauhaus à Chicago, NATHAN LERNER
という展示を、マレ地区のユダヤ歴史博物館でみる。時節柄、ユダヤ関係の場所に行くのは気がひけるのだが、仕方ない 厳重な警備を経て入館するこ とにした。ガザ地区の攻撃に対するテロがあってもおかしくないので、一人ずつ厳重にチェックしての入場となったのだが、中に入ると、そういったきな臭いか んじはまったくしなかった。
この博物館は初めて入ったので、特別展と常設展の両方を見ることに、常設展示はオーディオガイドを借りて、じっくり鑑賞していたが、最初の二部 屋ぐらいでばてて、後はながしでみることに、途中ソフィ・カルのインスタレーション、最後にボルタンスキーのインスタレーションもあるのだが、うーん新し さはまったくない。
さて、ラーナーはラーナー自身よりも、あのヘンリー・ダーガーの大家さんで、その芸術的価値を発見した人のほうで名が知られているかもしれな い。とはいえ私が興味をもつのは、シカゴのニュー・バウハウス時代の実験的作品で、モホリ・ナジやG・ケペッシュらの著作に、彼の作品が取り上げられるこ とになる。見ていて感じたのは、光を線的な要素によって分析する手法だった。これは、70年代以降の日本の写真におけるような、質量的な色彩への興味の中 には感じられないものなのだが、半ば偏執狂的な感じもつよく、興味を引いた。

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