2009/02/06



バスティーユで、プッチーニの蝶々夫人を観る。すでに相当数の再演をされている、ロバート・ウィルソンによる演出のもので、日本でも浜松で上演されているようだ。また、オランダの公演がDVD化されており、抽象的な演出のスタンダードみたいなものなのであろう。
日本人の目からみると、衣装やメークは????の連続であるし、その動作は造形的ではありながら????かもしれない。面白いことに、曲は違うがイナバウアーの先取りがあったりもする。
そういった演出に関しては、僕は原作に忠実であれと、目くじらたてることはなく、興味深く観た。
しかし、指揮は若杉弘が振ってジャコミーニがピンカートンを歌った、あの最悪の新国立劇場並のひどさ。抑揚はないし、テンポはヌルヌル、イタリアオペラを振っているという自覚があるのか?このヴェロ・パーンという指揮者は!ひどすぎる。それでも、パリの観客はブラヴォーを言うのはなぜだろうか?
今まで、色々とオペラを観てきたが、パリの観客は演出家に対するブーイングはすごいが、音楽家得に指揮者に関しては甘すぎる。これは、オペラを演劇の延長線上としてとらえているからなのか?
さて、歌手は蝶々夫人のアディーナ・ニテスクは好演、ピンカートンのカール・タナーは今ひとつ、というかこの人たびたび来日しているが、一度も感心したことがない。

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