2009/02/27

アルバート・ヘリング@オペラ・コミーク座



ルーアンのオペラとの共同製作のブリテン作曲アルバート・ヘリングを見る。
指揮はアクセントゥス率いる、ロランス・エキルベイ この人は人気ものだけど、アンチファンも多くてブーイングの嵐になるときもある。と ころが、今回はそつなくまとめて、なかなかよろしい。考えてみれば、こちらに来て一番最初のコンサートはアクセントゥスによるフォーレのレクイエムだっ た。一年たって元に戻った感じ。
今回の演出は、監視ビデオが小道具として使われ、オペラとビデオの関係性に注目している私としては、良い事例をみたような気がする。キャストは以下の通り。外れがない。演出も、三人の子供の使い方が面白かった。
Lady Billows Nancy Gustafson
Florence Pike Felicity Palmer
Miss Wordsworth Ailish Tynan
Mr. Gedge Christopher Purves
Mr. Upfold Simeon Esper
Superintendant Budd Andrew Greenan
Sid Leigh Melrose
Albert Herring Allan Clayton
Nancy Julia Riley
Mrs Herring Hanna Schaer

フィガロの結婚@シャンゼリゼ劇場





今僕が世界最高の指揮者だと思っているマルク・ミンコフスキーと彼が率いるレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーヴルがピットに入ったモーツァルト「フィガロの結婚」を、シャンゼリゼ劇場で見た。2001年の制作されたもので、今回が3回目の再演ということなので、いわばスタンダード化した演出なのだろう。Jean-Louis Martinotyの演出は、奇をてらうことなく正統的なもの。既にNHKでも2004年の再演が放映され、DVD化もされている。初演から2回までの再演の演奏を担当していたのが、ルネ・ヤーコプス指揮コンチェルトケルン、またCDでは伯爵(サイモン・キーンリィサイド),伯爵夫人(ヴェロニク・ジャンス),スザンナ(パトリシア・チョーフィ),フィガロ(ロレンツォ・レガッツォ),ケ ルビーノ(アンジェリカ・キルシュブラガー)という豪華キャストのCDが発売されていて、これは本当に素晴らしい演奏だった。得に、 ニコラウ・デ・フィゲイレドが担当する通奏低音が本当に素晴らしく、私の愛聴盤となっている。
今回のフィガロでは、それを乗り越えるかということが問題になるかもしれないが、全く別のものと考えて見た方がよさそうだ。今回の配役は、伯爵P・スパニョーリ、、伯爵夫人M・コヴァレフスカ、スザンナO・ペレチャトコ、フィガロにV・プリアンテ、小姓ケルビーノA・ボニタティブスというもの。ヤーコプスのCDに比べれば劣るが、伯爵以外は新進の歌手たちの活きの良さを感じた。得に伯爵夫人のコヴァレフスカ、2007年の新国立劇場でのフィガロでも同役を歌ったが(このときはパスして聴いていない)、最近はメットの常連になっているのも納得する。さて、ミンコフスキーだが、第三幕の結婚式における舞曲の場面など、彼の美しい指揮を見ながら、この曲を再び聴けたことに感謝の気持ちみたいなものを感じることになった。

2009/02/26

ペール・ラシェーズ墓地 その4 文学者と哲学者


メルロ・ポンティの墓

オスカー・ワイルドの墓には サロメを意識してか キスマークがたくさん

マルセル・プルーストの墓

アポリネールの墓

ペール・ラシェーズ墓地 その3 芸能人など


ジャズ・ピアニスト ミッシェル・ペトルチアーニ 大好きだったのだけど、しばらく聞いていなくて亡くなっていたことも知らなかった。


エディット・ピアフの墓

イヴ・モンタンとシモーヌ・シニョレの墓 プレイボーイのモンタンは泣かせた妻と一緒に眠っています。

ペール・ラシェーズ墓地 その2


スーラの墓、そういえばグランドジャッド島を地下鉄の地図で見るのだが、現在の状況を確かめに行っていない。

ジェリコーの墓 メデュース号の筏のレリーフがあります。

見よ!この堂々とした感じを! ドラクロワの墓
次は美術家たちですが、ドラクロワの墓は堂々としています。立派でした。

ペール・ラシェーズ墓地へ その1 作曲家たち


ベルカントオペラの ベッリーニの墓

エネスコの墓

プーランクの墓

天才! ビゼーの墓

ショパンの墓 繊細な感じがする

我らがロッシーニの墓

まだ行ったことがなかったペール・ラシェーズ墓地へ行く。地図をもらい、事務所から近いカミーユ・ピサロの墓を目指す。ところが、地図がアバウトすぎて見つからない、ピサロはパスと宣言して、写真家のナダールを目指すが、見つからない 天気も悪かったので、アバウトに回ることにして、有名どころの墓参をしました。最初は作曲家たちです。

2009/02/22

Notorious展@Le Plateau


会期末の近い、Notorious展を見に、久しぶりに19区のプラトーへ、展覧会はヒッチコックのNotorious 汚名にインスパイアされた展覧会。ここ数年のイル・ド・フランスのFRAC(地域圏のための現代美術のための基金)のコレクションされたもの。とはいえ、汚名にこだわらずに、展示をみると最近の16mフィルムの作品が三つあり、ある種の反動のような気がした。面白かったのは、Morgan Fosherの()という作品、時代も国もバラバラのフィルムの断片をつなぎ合わせたもので、同じような作品はビデオでもあるが、16mで無声の作品は初めて。

チュミの執念



ラ・ヴィレット公園の赤いフォリーは、80年代の都市計画のエポックメーキングな出来事だったが、それから20年経ち、その公園の有効性は微妙なものになっている。アルセナーレではトラム展と別に、19区の運動場と、学生寮のコンペの展示があり、その運動場のコンペには、チュミやペローらが参加していた。面白いのは、チュミだけが隣接するラ・ヴィレット公園との連結を意識したプランになっていること・・そして、赤いフォリーは執念深くマッピングされることになる。それにしても、駐車場に作られることになる、ジャン・ヌーヴェルのフィルハーモニーの形がいやらしくかんじる。

トラム展@パリ市都市計画博物館





アルセナールの都市計画博物館で開催中の、トラム展を見る。パリ市がトラムの3番線をポルト・ドゥ・ラ・シャペルまで延伸しようという計画の展覧会だ。フランスは、ストラスブールの成功をきっかけとして、全国各地でトラムルネッサンス事業が盛んで、それを軸とした都市計画が興味をひく。ストラスブールもトラムを導入した際に、アートを一緒にインストールしたが、このブログでも紹介したように、パリもトラムのためのアート作品をインストールしている。この展覧会では計画図のなかに、既にアートのための場所も確保されていて、その意気込みを強く感じる。

ブーレーズ&内田光子 シェーンベルク@サル・プレイエル



ラジオ・フランス管のコンサート、指揮は83歳のブーレーズ、ピアノは内田光子、全曲シェーンベルクというプログラムにでかける。最初に、管弦楽版の「浄夜」 幕間を挟み、ピアノ協奏曲と管弦楽のための変奏曲というもの。ブーレーズは見納めかもしれないと思いながら出かけると、まだまだ大丈夫といった感じになる、元気なおじいさん。相変わらず、明晰でモダンな演奏となる。内田は、この曲を既にブーレーズ指揮のクリーブランド管で録音しているが、このCDはクリーブランド管のすばらしさもあり感心している。それに比べるとラジオ管の演奏は劣るが、内田のピアノはそのまま、この曲もモーツァルト同様歌うように弾くのだが、かといってロマンティシズムにあふれているというわけでもなく、ピアノとオケの音響の掛け合いを堪能する。最後の、管弦楽のための変奏曲、昨年の夏に同じ会場でバレンボイムの指揮のウエスト・イースト・ディヴァン管で聞いたものだが、正直言えば そちらの方が感動的だった。というか、曲のエネルギーを強く感じた。ブーレーズは、何か控えめな感じで、たんたんと交通整理しながら、指揮をするといったかんじで、曲の見通しは良いが、そこが鼻につく。

2009/02/19

100回目でした。

帰国に向けて、色々整理しているのだが、コンサートやオペラ、バレエ、ダンスの記録をエクセルでつけているのだが、昨夜のマーラー9番のコンサートが こちらに来て100回目の公演だった。
内訳が、コンサート45回、オペラ41回、コンサート形式オペラ4回 バレエ等10回。支払ったチケット代は2573ユーロ50 滞在期間のほとんどはユーロ高だったので、単純に150円で計算して38万円程度か・・・今のレートだと30万円ぐらい 安くはないけど 高くもない しかし日本では考えられない。おそらく帰国すると、たくさんの仕事が待っていて、こんなことは二度とできないでしょう。

エッシェンバッハ指揮パリ管弦楽団 マーラー9番@サル・プレイエル


のだめカンタービレの千秋は、指揮者になりたいのだけど、そのために最初はピアニストとして一流を目指していた。昔はピアニストのイメージが強かったのに、今では指揮者のイメージの方が大きい指揮者として、バレンボイム、アシュケナージ、そしてエッシェンバッハの名があがるだろう。チョン・ミョンフンはチャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門2位(74年)だが、ピアニストとしての活躍は兄弟との室内楽に限られている。エッシェンバッハは、チェルニーなどの教則本の録音も有名なのだが、ポリーニみたいにピアノだけを極めるというわけにはいかなかった。そして今では、フィラディルフィア管とパリ管の指揮者として、多忙を極めることになる。そのエッシェンバッハとパリ管の契約は残り1シーズンのみとなったが、サル・プレイエルのリニューアルコンサートでマーラーの「復活」を演奏するなど、彼にとって思い入れの強い作曲家だ。昨夜、そのマーラーの9番交響曲の演奏会を聞いた。もともと、エッシェンバッハは、丁寧な楽曲分析をする指揮者で、時としてゆっくりとしたテンポになりがちなのだが、今回の演奏も同様で、いきなり打ちのめされた。おそらく現在この曲の第一楽章を、世界で一番ゆったりと演奏する指揮者であることは間違いない。あまりにゆったりとじっくりしているので、時計を気にしていていると、おおよそ34分近くかかっている。ちなみに、それ以降は計測して、第二楽章 16分4秒 第三楽章 12分48秒、 第四楽章 29分35秒 その後40秒ほど沈黙して拍手となった。これは情念たっぷりのバーンスタインの演奏時間よりもながいのだが、かといって重くない。デフォルメ感は強く、音の塊が崩壊しそうな緊迫感があるのだけど、それがねっとりしているのだ。しかし、そのねっとり感には嫌らしさがなく、どきどきしながら、その音と戯れることが可能だ。そして、最後に指揮棒を止めてから、会場からはフライングブラボーもなく、エッシェンバッハとパリ管のメンバーの呼吸が一息ついたところで、盛大な拍手となった。唯一無二のマーラーなのだ。

ブースマンス「輪舞」@バスティーユ アンフィテアトル




新春のブースマンス作曲「王女イヴォナ」=「ブルゴーニュの王女イヴォンヌ」の公演は、体調が悪くて第一部で帰ってしまった。同じ作曲家の「輪舞」(いわ ずもがなシュニッツラー原作=リュック・ボンディの台本)がバスティーユのアンフィテアトルで上演されたので見に行った。先週末から、風邪気味で体調が悪 かったのだが、ここ数日家にこもって養生していたら、どうにかオペラを見ることができた。
さて、リュック・ボンディもブースマンスも、モルティエ総裁のモネ劇場以来のつながりなのだろうが、今回の演出はなんとハリー・クプファー、オ ペラ・スタジオ・ネーデルラントによる上演だった。クプファーは赤い布と白い布を使い分け、それぞれの性愛を表現したのだけど、最後に娼婦が掃除夫に足蹴 にされて、頭から血をながしながら、それでも人生は続くで後味悪くおわる。ところで、席取りに遅れて字幕がよく見えなかったのだけど、tu とvousを使い分けていたのだろうか?翻訳者はそれを考えていないかもしれないので、リュック・ボンディ自身がdu とsieをどのように使い分けているのかは、分からないのだけど 少し気になった。

2009/02/17

エトヴェシュ「更級日記」@オペラコミーク座






ハンガリーの現代作曲家ペーテル・エトヴェシュによるオペラ「Lady Sarashina」つまりは、更級日記を、オペラコミーク座で見た。このオペラは、元々は昨年の日仏修好150周年事業の一つとして、リヨンで上演されたもの。演出は山海塾の天児 牛大、衣装とメイクは急逝した山口小夜子が担当するはずだったが、太田雅友が担当、美術は中西夏之、同じ作曲家によるチェーホフの「三人姉妹」のスタッフによるものということだろう。幻想的な舞台で、衣装も美しいのだが、舞台の前に食事をしていたためもあってか、現代曲のためもあってか、少しうとうととする。オペラコミーク座は、ガルニエ宮と比べるとこぢんまりとしていて、なかなか雰囲気がよいです。今回は、幕間がない一幕ものだったので、内装を楽しむ時間が少なかったのが残念。


2009/02/14

institutをめぐって





ルーヴル東面ファサード↓



DeMachyが描いた、工事風景。

ベルリーニによる第一案

リー・エーデルコートの投稿で、何気なくinstitutを学院と訳してしまった経緯は、そのコメントにも書きました。ゲーテ・インスティテュートしかり日仏学院しかりで、何か語学学校のイメージがつきまといますが、研究施設に多く用いられるので研究所の方が妥当でしょう。ところで、フランスでこのinstitutを研究所と訳さない例があります。それはフランス学士院L'Institut de Franceです。というのも、この組織はアカデミー・フランセーズはじめ、碑文・文芸、芸術、科学、倫理・政治学の5つのアカデミーで構成されているため、日本語訳するときにフランス研究所とするよりは、アカデミーの訳語として定着している学士院の方を採用したのでしょう。さて、このフランス学士院の建物は、ルイ14世の顰蹙をかったニコラ・フーケの邸宅ヴォー・ル=ヴィコント城の設計者、ルイ・ル・ヴォーの設計によるものです。この建物は、彼が手がけたルーヴル宮殿の方形宮の中庭からも眺めることができ、芸術橋の先に視線を受け止めるように建っています。この建物は、ルーヴル宮殿の東面ファサードの建築の為に来仏していたベルニーニの影響をうけたものとされ、確かにセーヌ川に面して、湾曲した広場をもち、後にクロード・ペローらの手により作られた、コロナード(列柱)を有する、現在のルーヴル宮殿東面ファサードと比較すると、フランス古典主義の趣味とイタリアの趣味の差異が際だつことになります。この対比は、建築だけの問題ではなく、音楽とくにオペラの受容におけるフランスとイタリアの問題とも、底流でつながっているのでしょう。

2009/02/13

ボザール周辺のピカソとマネ


ボザールからすぐ側のところにマネの生地がある。

ピカソがゲルニカを描いた場所もすぐ側に、またピカソも描いたバルザックの「知られざる傑作」の舞台もこのあたりとなる。

ボザールの教授を務めている川俣正さんのアトリエを訪問した。最近ジャポニズム学会の講演会に招かれ、朝日新聞にも記事がのっていたそうだが、そこで村上隆の話とか、越後妻有のプランとか、ボザールの学生気質など、ボザールのすぐ前のカフェで2時間ほど語り合った。そのカフェには、ボルタンスキーの指定席があるとのことだが、そのカフェのすぐそばには、オスカー・ワイルドやボルヘスが滞在していたホテルもある。また、ピカソがゲルニカを描いた場所やマネの生地のプレートを発見し、今まで知らなかったことを恥じた。

ドラクロワ美術館へ



久しぶりに、サンジェルマン・デプレのドラクロワ美術館に行く、ちょうど「ドラクロワと写真」展が開催中で、小林秀雄の『近代絵画』にでてくる「美しいパレット」は見ることができなかった。

ルーヴルのヤン・ペイ・ミンYan Pei-Ming



フランスで売れっ子の中国人作家ヤン・ペイ・ミンがルーヴルに招かれ、ピカソとドラクロワ展をやっていた空間での展示がはじまった。といっても、ヴェルニサージュを遠くから眺めているだけで、まだ近くでは見ていない。色々と、お騒がせな作家の挑発はルーヴルの文化戦略のなかで飲み込まれることなく、自立できているのか?

2009/02/12

ヨナ・フリードマン展@KamelMennour



KamelMennourでヨナ・フリードマン展のパート2を見る。中心となるのは、上海の橋の模型。このチープな模型をみながら、北京のレム・コールハースが設計した中国中央テレビ(CCTV)の隣のホテル火災のことを思い浮かべた。この模型を燃やすのは容易いが、それと同様に670億円かけて作ったホテルもあっという間に燃え尽きてしまった。しかも、テレビ局が当局の制止を振り切って、花火を打ち上げたことが原因であるという・・本当にあきれてしまう。

http://www.gizmodo.jp/2009/02/cctv.html
↑このサイトに色々とのっています。

リッカルド・シャイー指揮ライプニッツゲバントハウス管@サル・プレイエル


サル・プレイエルでライプチッヒ ゲバントハウス管のコンサートを聴く。ベートーヴェンの2番と、ブルックナーの3番というプログラム。舞台後方の席で、シャイーの指揮ぶりを堪能する。最初のベートーヴェン これが、かっていぶし銀のどうのと言われたオケでないことは明白で、シャイーはコンセルトヘボウ管同様こちらも、彼色に染めていく。リズム感とダイナミズム、そんなに熱くならなくてもいいのにと思いつつ聞く。幕間後の、ブルックナー3番、ちょうどトロンボーンの後方、トランペットも間近、その音圧に圧倒されるとともに、サル・プレイエルでこんなに鳴らすのを聞くのは、チョン・ミョンフンのトゥーランガリラ以来。曲が違うけど、小澤の1番など問題にならないぐらい、集中力と統率力、最後に高らかに鳴らしてメデタシメデタシ、管弦楽美を堪能して帰りました。

2009/02/11

巨大なねずみ?それともモグラ?



 先週の日曜日にセーブルの博物館へ行った帰り、セーヌ川の岸辺におりて、元のルノーの工場があったセガン島を眺めようとしたのだが、そのとき巨大なモグラのような動物を発見。ねずみなのか、もぐらなのか?
 ちなみに、セガン島にはフランソワ・ピノー財団の美術館が安藤忠雄設計で建つことになっていたが、いろいろと問題があり、ヴェネチアのパラッツォ・グラッシを購入して安藤にリノヴェーションを依頼し、そこでピノーのコレクションも展示されています。 また、ゴダールの映画「愛の世紀」でも映し出されていました。


Lifar / Roland Petit / Maurice Béjart




ガルニエで久しぶりにバレエをみる。三人のコレオグラファー(リファール、プティ、ベジャール)のオムニバス公演で、それぞれ音楽は、フランスの作曲家ラロ、ビゼー、ラヴェルの作品となる。先日の小澤征爾のブルックナーも良いのだが、やはりフランスのオケで、フランス音楽を聴きたいという願望を満たしてくれた。最初のリファールの「白の組曲」は、本当に華やかな作品で、これぞパリオペラ座って感じ。当然初めて見たのだけど、かなり感動。次のプティの「アルルの女」は、ダンサーの細やかな表現が素晴らしい、そして最後のファランドール、フレデリは窓から身投げるラストは圧巻。そして、ベジャールの「ボレロ」 ジョルジュ・ドンの映像の印象が強いが、今日は女性のマリー・アニエス・ジローが踊った。バレエは詳しくないので、女性も踊るんだと!素直に反応する。女性特有のしなやかさを感じ、女性ヴァージョンも面白いと思った。
10 février 2009 à 19h30
SUITE EN BLANC
LA SIESTE Sarah Kora Dayanova, Béatrice Martel, Sabrina Mallem
THEME VARIE (F) Emilie Cozette
THEME VARIE (H) Stéphane Bullion, Karl Paquette
LA SERENADE Myriam Ould Braham
PAS DE CINQ (F) Mathilde Froustey
LA CIGARETTE Dorothée Gilbert
LA MAZURKA Nicolas Le Riche
L'ADAGE (F) Aurélie Dupont
L'ADAGE (H) Hervé Moreau
LA FLUTE Isabelle Ciaravola
LE MANEGE Aurélie Dupont
LES FOUETTES Dorothée Gilbert

L' ARLESIENNE
Delphine Moussin
Benjamin Pech

LE BOLERO
Marie-Agnès Gillot
Karl Paquette
Stéphane Bullion

2009/02/09

リー・エーデルコート 未来の考古学展@オランダ研究所




今まで行く機会がなかった、オランダ研究所ので、トレンド分析で知られるリー・エーデルコートの「未来の考古学」展を見る。私には全く縁のない世界の人ではあるが、装苑のサイトでも紹介されている。この装苑のサイト、いきなりArchéologie du futur(未来の錬金術)と意訳(というか誤訳)していて、ヘタレなのだが、このアルケオロジーには、フーコーの知の考古学の意味があるだろう。会場にはいると、おしゃれなファッション関係とおぼしき日本人の訪問者がいたが、彼らはアルケオロジーのことを意識していないようだった。彼らは、展示内容を説明するキャプションのプリントを見ていなかったのだが、それはアルシーブ(アーカイブ)にほかならず、丁寧にもサイトのアドレスもプリントしてあった。彼らはおそらく、展示されている洋服そのものに興味があるのだろうが、その洋服が、背後に展示されている様々なオブジェと連関していることを、この展覧会は示したかったのであり、これでは売れる服は作れないよといいたくなるが、おそらく大きなお世話だろう。そうなのだ、これは基本的に売れる服なりデザインの分析という、資本主義原理が根本にあることが大事であり、またその欲望のアルシーブはものである必要がなく、プリントにのっている情報であれば良いのではということになる。彼女が主宰するトレンド・ユニオンは、トレンドブックという情報を提供するのであるから、トレンドとは物でなく、情報にすぎないのだ。
しかし、今回の展覧会は、その情報ではない、物としての側面を示す点で興味深いのかもしれない。なぜならば、トレンドブックに掲載されている本物が、そこに物として展示されているからである。とはいえ、見ていて、それらはファクターごとの分析に対して、ほらね?こうでしょ?と誘導しているだけであり、物としての力は後退しているように感じる。そして、その展示方法は、博物館の原点とでもいうべき、ごちゃ混ぜの、驚異の部屋、あるいは、好奇心の小部屋そのもの。その展示方法もアート的で、美しいのだが、そこには物としてのオーラは失われているように思えた。逆に、アルシーブに無関心な目からすれば、そこにある単体の洋服は、それだけの力を感じているのだろう。すると、この展示の鑑賞の倫理としては、どちらが正しいのか悩むことになる。そもそも、トレンドというものが情報にすぎないのであれば、物は消費されるだけとなる、その消費から逃れ、物としての力を保持することができると信じている目の方が、まだ救われるのかもしれない。そう思うと、先ほどから侮蔑のような視線を彼らに投げかけていた自分の目も反省しなければと思うが、残念ながら、彼らほど素直に物そのものの力を認識できるほど無垢ではなかった。

Daniel Aulagnier展@大学都市 スイス館




大学都市にある、ル・コルビュジエが設計したスイス学生会館で、Daniel Aulagnierによる作品展示DANS LE PAYSAGE ARCHITECTURAL DE LE CORBUSIER À FIRMINY があるというので出かけた。作家はフィルミニ出身であり、そこでル・コルビュジエが建築したものの部分を抽出して、白い紙にドローイングするというものであり、スイス館の壁面の色と対応させるような色彩も用いつつ展示された。一見すると、80年代の、ダニエル・リベスキンドのドローイングに似ているが、それらは建つ見込みのないものだったのに対し、こちらは建っているものから抽出されたイメージで、ある意味建っているものを破壊するような行為かもしれない。平面に抽出されたイメージは、部品の製図のような趣でもあるが、建つ見込みのないものが、実際に建ってしまったときに感じる失望感みたいなものはない。

モンマルトルのジャン・マレー



私の一番はオルフェ
モンマルトル美術館でジャン・マレー展が開催中です。没後10年の企画なのでしょうが、ルピック通りを上り詰めたところの旧水道塔の外壁には、マレーのポスターが展示されています。マレーはジャン・コクトーのパートナー(仕事と私生活)だったようですが、私は得にオルフェが好きです。黄泉の国に入るときには、鏡を通りぬけるのですが、それは水鏡の中に入っていく感じです。



何というナルシシズム!

2009/02/08

小澤征爾のコンサート@バスティーユ


小澤征爾は日本を代表する指揮者であることは言うまでもない。長くボストン交響楽団で活躍したあと、ウィーン国立歌劇場の音楽監督にもなった。ウィーンフィル、ベルリンフィル、ニューヨークフィル等々、世界中の有名なオーケストラを指揮していて、名声もある。その小澤征爾が、オペラ座のオケを振るコンサートがあるので、出かけた。曲目は、ハイドンイヤーということもあるのだろう、ハイドンの協奏交響曲、そしてメインがブルックナーの交響曲第一番。このプログラムが発表になって、なんと地味な選曲だろうと思ったのだが、この選曲で新日本フィルの演奏会をしてから、ウィーンフィル等でも演奏するらしい。そして、パリでもブッキングされたのだろう。最初、この選曲だったら客は入らないだろうと思っていたのだが、いざバスティーユに着いてみると、パリ在住の日本人が多くあつまったからかもしれないが、満席で小澤人気は健在だった。小澤征爾は、日本フィルが分裂して、新日本フィルを立ち上げた最初の演奏会で、ハイドンのこの曲を取り上げたらしいが、今回の演奏では、ソロをつとめたオペラ座管の奏者たちに、ゆだねるような感じで、自然体の音楽とでもいうべきものだったのかもしれない。そして、休憩後のブルックナーは、オケを見事に統制して、造形的な音楽を作り出したとおもう。僕が感心したのは、第二楽章の美しさであるが、それは三本のフルートが良かったことも大きく原因するだろうが、その美しさや、最後の盛り上がりといった純粋音楽的なものというのが、ブルックナーの音楽の本性から遠くなることも事実だろう。これは、彼がサイトウキネンオーケウストラで録音した、ブルックナーの7番にもいえる話だろう。

2009/02/06



バスティーユで、プッチーニの蝶々夫人を観る。すでに相当数の再演をされている、ロバート・ウィルソンによる演出のもので、日本でも浜松で上演されているようだ。また、オランダの公演がDVD化されており、抽象的な演出のスタンダードみたいなものなのであろう。
日本人の目からみると、衣装やメークは????の連続であるし、その動作は造形的ではありながら????かもしれない。面白いことに、曲は違うがイナバウアーの先取りがあったりもする。
そういった演出に関しては、僕は原作に忠実であれと、目くじらたてることはなく、興味深く観た。
しかし、指揮は若杉弘が振ってジャコミーニがピンカートンを歌った、あの最悪の新国立劇場並のひどさ。抑揚はないし、テンポはヌルヌル、イタリアオペラを振っているという自覚があるのか?このヴェロ・パーンという指揮者は!ひどすぎる。それでも、パリの観客はブラヴォーを言うのはなぜだろうか?
今まで、色々とオペラを観てきたが、パリの観客は演出家に対するブーイングはすごいが、音楽家得に指揮者に関しては甘すぎる。これは、オペラを演劇の延長線上としてとらえているからなのか?
さて、歌手は蝶々夫人のアディーナ・ニテスクは好演、ピンカートンのカール・タナーは今ひとつ、というかこの人たびたび来日しているが、一度も感心したことがない。

2009/02/03

そしてピカソ展は終わった。


背後には、3月18日からのウォーホル展の看板が立ち始めた。
金曜日から24時間営業が続いたピカソと巨匠展、最終夜の23時に行ってみた。つまりガルニエのコンサートのあとにでかけたのだが、シャンゼリゼ・クレマンソー駅には多くの人が降りていく。そして、グランパレに着くと、おそらく4時間待ちぐらいの列。冬空のした、雪が降るかもしれないというのに、この日を逃すと、見逃すことになるという行列が続く。例によってヒラケゴマカードで、並ばずに入場して、本当に最後の見直しをして24時ぐらいに出てみても、やはり行列は変わらない。こんなこと、日本では考えられません。

ベン・ヘップナー リサイタル@ガルニエ




テノール歌手のベン・ヘップナーのリサイタルがガルニエであり、聞きにいきました。以下がそのプログラム。


Thomas Muraco, piano
FRANZ SCHUBERTDem Unendlichen ; Im Abendrot ; Gott im Frühling ; Die Allmacht RICHARD STRAUSSBefreit ; Das Rosenband ; Du meines Herzens Krönelein ; Zueignung BENJAMIN BRITTENBatter my heart (from Sonnets of John Donne) ; The Choirmaster's Burial (The Tenor Man's Story) (from Winter Words) ; Proud Songsters (from Winter Words)HENRI DUPARCExtase ; Chanson triste ; Le manoir de Rosemonde ; Phidylé VINCENZO BELLINIDolente immagine di Fille miaGAETANO DONIZETTISu l'onda tremolaGIUSEPPE VERDIBrindisiGIACOMO PUCCINICanto d'Anime!
シューベルト、シュトラウス、ブリテン、デュパルク、ベッリーニ、ドニゼッティ、ヴェルディ、プッチーニと独、英、仏、伊語の歌曲を歌いまくった。この歌手は、昨年のエクス音楽祭のジークフリートで、残念な気持ちになったのだが、基本的には歌手の盛りは過ぎたのであろう。この夜の、コンサートも相変わらずの美声でありながらも、揺れやかすれなども目立ち、微妙なところだった。とはいえ、その表現力はすばらしいのも確かで、暖かく見守ることになる。


2009/02/01

フラ・ディアヴォロ@オペラコミーク座




29日のストの振り替えで、15ユーロの席から70ユーロの席にわらしべ長者?的にアップグレードし、オベールのオペラコミーク「フラ・ディアヴォロ」を見ました。この曲は、田谷力三らの浅草オペラで愛唱されたディアボロの歌「岩にもたれた」が有名ですが、なかなか日本で上演される機会はありません。数年前に、新国立劇場の小劇場の公演があり、そのとき初めて見ましたが、そのときの演出は、日本に舞台を移したもので、しかもすべりっぱなしのギャク満載で、どうしたものかと思いました
今回の演出は、私の目にはきわめてオーソドックス、最後にディアヴォロは銃殺されてしまって、驚きましたが・・また、主役のディアヴォロを歌ったケネス・ターヴァーがすばらしく、またツェルリーナを歌った韓国の歌姫スミ・ジョーのコロラトゥーラもすばらしかったです。

モンマルトルを案内します





既に、研究室前に掲示されていると思いますが、2~3月の航空運賃が安い時期、あるいは卒業旅行のシーズンにパリを訪問する予定の学生さんに対して、都合がつけばモンマルトルの案内をいたします。また、パリの美術館や建築、文化財、オペラやバレエの相談なども受けつけますので、ここにコメントを書くのでなく、掲示に書かれているメールアドレスに直接問い合わせてください。

ところで、今週末のモンマルトルはワイン祭りが開催中で、アベス駅あがったところの広場では、ブルターニュ地方のホタテ貝、牡蠣、魚の出張販売、および魚のスープやホタテ貝のBBQ、生牡蠣の出店が出ていて、活気がありました。また、楽隊のパレードもあって楽しいです。
昨日2番(数が小さいほど大きな牡蠣となる)の牡蠣を1ダース買ってきたのですが、たったの8ユーロ、3番だと6ユーロです。直送でとても新鮮な牡蠣はとても美味でした。

ル・ポエム・アルモニークの山賊コンサート@オペラコミーク座




フランスでは29日は全国的にストでした。その日は、オペラコミーク座のフラ・ディアヴォロというオペラに行く予定でしたが、会場についてみると、やはり 中止でした。当日のチケットは、31日に振り替えとなったのですが、そのお詫びなのか30日のコンサートのチケットも無料で(しかも2枚も)くれるまし た。30日は、実はサル・プレイエルでサラステ指揮のラジオフランス管による、マーラーの交響曲第6番のチケットも持っていました。その席は、舞台上の席 で、この曲の第四楽章のハンマーの場面を間近で見ることができたかもしれません。しかし、マーラーの6番は日本でも聞けるし、いただいた券が滅多に座るこ とないオペラコミーク座のオルケストラの席であったこと、さらには、リュリのオペラの演奏で注目していた、古楽器のグループLe Poème Harmonique.が出演するため、ハンマーはあきらめることにしました。コンサートは、フラ・ディアヴォロというオペラが盗賊の話であるため、 Chansons de brigands et romances d'autrefois.つまりは山賊の歌とだいされたもので、様々な古楽器を間近で聞くことができるとともに、何よりも楽しいコンサートで大満足でし た。
ところで、この団体 以前上野の西洋美術館で、ラ・トゥールの展覧会が開かれたときに、絵画に描かれている楽器に注目し、その演奏を聴くというコンサートがあったようです。ネット検索していると、その様子が出てきたのですが、そのときには気づきませんでした。西洋美術館もなかなかやるものです。
私が、このコンサートを選んだ理由は、マーラーの6番は日本でも容易に聞くことができるという理由が大きかったのですが、この団体、なんと4月に来日することになっています。神奈川県立音楽堂のコンサートは学生割引があり、24歳以下の学生さんは2000円です。これは買いですよ!
http://www.kanagawa-ongakudo.com/event/event-38352.html
↑4月19日です。
日本に帰って新しいゼミが始まったら、このコンサートをゼミ研修の一環として行きたいと思いましたが、何人参加できるかもわかりませんので、今のところ無理ですね・・・ただ、このコンサート、すぐに売れ切れとなるわけではないでしょうから、そういう機会があれば、企画したいなと思いました。